『ミミズクと夜の王』

『ミミズクと夜の王』
読んでみたいなとは思っていたのですが、機会無かったし買うのもな、という状態でした。
かなりの話題作で評判もいろいろ目にしていたけれど、
どんなに童話っぽいと言われてても結局ラノベだろ？と思ってたんです。
ちょうどラノベの話になって、会社の先輩が持ってらっしゃったので、貸していただきました。

以下ネタバレちょっとある感想文。

結論から言うと泣いた。
しかも、感動してポロポロ泣いたっていう普通の泣き方ではなくて、号泣。
最後らへんはベッドの中で声出して泣きながら読みました。

とても優しい物語でした。
登場人物のだれもが、それぞれの優しさを抱えていて、
主人公のミミズクが、その優しさを引き出したり、身に受けたり、自分から発したり。
ストーリーだけを語れば、よくありそうな話だしとても短いものになるのだけれど、
ミミズクと夜の王の触れ合いや心の通わせ合いを丁寧に丁寧に描いていたことで、
ラストの場面での感動がとても大きく感じられたのでした。
主人公たちだけではなく、他の登場人物たちのそれぞれの優しさも大きかったです。
それぞれの拝啓描写や人物描写は必要最低限なのだけれど、それがまた余計なものが無くて良かったです。
それでも抱えている優しさはたくさん感じられるような物語の創りでした。
（アンディとオリエッタがミミズクに向ける愛情とか）


文体は、他の一般書籍と比べるとあーラノベだよねっていう文体ではあったけれど、確かにほかのスラスラ読みやすいラノベよりも童話的だな、とは思いました。
日本の現代児童文学ってあんまり読まないから上手に比べられないけれど。


とにかく良い本でした！オススメ！！
もっと話題の本読まないとダメだなと思いました。
金銭的に許せば積むほど買うんですけどねぇ…
貸してくださった先輩に感謝！